およそ5年ぶりの連載再開後、話題沸騰中のむらかわみちお先生の「宇宙戦艦ヤマト2199」の連載は角川書店(現KADOKAWA)の「ニュータイプエース」Vol.7(2012年3月10日発売)から開始されました。
2012年7月にはコミック第1巻、2013年1月にはコミック第2巻が発売されました。また、コミック第2巻の発売前の2012年冬のコミケ83ではむらかわみちお先生の同人誌むらかわみちお党『「宇宙戦艦ヤマト2199」ネーム集『RF reflections of “YAMATO2199 volume.1』が販売され、コミケ後の大反響により再版もされた人気同人誌となりました。(むらかわみちお先生「宇宙戦艦ヤマト2199」ネーム集『RF reflections of YAMATO2199 volume.1』についての記事はこちら)
2014年1月、ヤマトクルーの通販サイトでネーム集『RF reflections of YAMATO2199 volume.2』が予約期間限定で販売されました。『RF reflections of YAMATO2199 volume.2』は2013年6月発売のコミック第3巻(連載11回〜第15回)、2014年1月発売の第4巻分(連載第16回〜第21回)の全ページのネームを収録されています。また、特典や雑誌用に描いたカラーイラストも収録されています。(『RF reflections of YAMATO2199 volume.2』の記事はこちら)
こちらの記事では2014年7月発売のコミック第5巻分(連載22回〜第27回)、2015年1月発売の第6巻分(連載第28回〜第33回)の全ページのネームを収録し、また、特典や雑誌用に描いたカラーイラスト、単行本未収録の扉絵も掲載という豪華内容が収録されている、ネーム集『RF reflections of YAMATO2199 volume.3』を紹介します。
『RF reflections of YAMATO2199 volume.3』は2015年10月10日のコミック第7巻の発売に合わせて、ヤマトクルーの通販サイトで期間限定で2015年10月に発売されました。また、以前『RF reflections of YAMATO2199 volume.1』を扱ったコミックZINでも部数限定で店頭販売がされました。(当時のむらかわ先生のブログはこちら)
表紙は怪しい雰囲気のセレステラとミレーネル。巻頭8ページはカラーページで他刊行物向けのイラストやコミックの書店特典のイラスト、日本三景タイアップ企画のイラスト等が掲載されています。
『漫画において「ネーム」または「絵コンテ」と言われるもの。所謂「漫画の設計図」を指す。僕は長年、ちいさなサムネイル状に描くようにしている。全体の流れを俯瞰して頁ごと演出のボリュームコントロールがしやすいなど利点を感じているからだ。小さいためセリフは入っていない。そもそもは仕事の工程で予め脚本は先に編集部へ送って確認を経ているので、絵的なものを見てもらうことに主眼を置いている。本誌ではコミックス5、6巻のネームを原寸で収録し、かつ執筆時の注釈などを加えていく。』と冒頭にあるように、コミック2巻分の全ページに対応してむらかわ先生の注釈やエピソードが丁寧にコメントされています。
ネームに基づいて描かれた連載時の表現とコミックになった時に修正された表現の違いも垣間見ることが出来ます。
また、第26話の表紙はメルダのイラストなのですが、没案としての玲のラフ画も掲載されています。
個人的に大変気になったのは『RF reflections of YAMATO2199 volume.3』発刊の前よりKADOKAWA編集へ指摘していた誤植が、電子版コミックでさえ修正されていなかったことです。(最近ダウンロードしたら修正されているのでしょうか？)編集さん、お忙しいとは思いますがお仕事の程よろしくお願いします。
むらかわみちお先生の旧作「宇宙戦艦ヤマト」へのリスペクトと愛が溢れ出るネーム集『RF reflections of YAMATO2199 volume.3』はコミカライズ「宇宙戦艦ヤマト2199」の副読本として必読の書と言えるでしょう。そして、コミック最新巻の第9巻が発売され、コミック第7巻、第8巻分のネーム集であろう『RF reflections of YAMATO2199 volume.4』が近日中に発刊されることを期待しましょう！(ヤマトクルーさん、コミック最新巻発売記念はむらかわ先生イラスト付きカレンダーではなくて、ネーム集『RF reflections of YAMATO2199 volume.4』だったのでは…)
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