今日、10月2日は日曜日ですが、40年前の日曜日は現在でも続くマクロスシリーズの第一作「超時空要塞マクロス」の初回放送日でした。
40年前の1982年(昭和57年)は3月に劇場版「機動戦士ガンダムめぐりあい宇宙」が公開され、テレビ再放送、アニメ新世紀宣言、劇場版「機動戦士ガンダム」公開と多くのアニメファンを巻き込んで盛り上がって来たガンダムブームはピークを迎えました。そして、アニメック愛読者等のコアなガンダムファンはネクスト・ガンダムとなるアニメ作品は何になるかが大きな話題となっていたのでした。
テレビ本放送時からの多くのガンダムファンは、ストーリー・演出の「富野ファン」+キャラクターデザイン・アニメーターの「安彦ファン」+メカニックデザインの「大河原ファン」が全てミックスしたようなファンだった気がします。ガンダムのテレビ放送が終了後、現在もマニアに人気のアニメ作品である「富野演出+湖川友謙キャラ」の「伝説巨人イデオン」、「高橋良輔演出+大河原メカ」の「太陽の牙ダグラム」が放送されて話題になりましたが、残念ながらガンダム人気には及びませんでした。また、ガンダム制作時のコンビである「富野演出+大河原メカ」で制作された「戦闘メカザブングル」でさえ大ヒットにはなりませんでした。
上記の作品の組み合わせを見てお気づきだと思いますが、これらの作品はガンダムの原作者である富野氏が原作になっていたり、ガンダムでモビルスーツ類をデザインをした大河原氏がメカを担当しているものの、キャラクターデザイン・アニメーターである安彦良和氏は作品には関わっていなかったのです。つまり、「機動戦士ガンダム」の大ヒットは「安彦キャラ」が大きな要素であったことは間違いありません。(後に「安彦キャラ」だけでもアニメ作品が大ヒットしないことが他の作品で明らかになってしまうのですが…)
また、キャラクターデザインに関して言えば、1981年秋に放送を開始した「六神合体ゴッドマーズ」は美少年キャラクターが女性アニメファンを中心に大人気となりましたが、男性のガンダムアニメファンにはあまり話題になることは無かったような気がします。
「ゴッドマーズ」がアニメージュの表紙になる等、段々とゴッドマーズ人気が当時のアニメ人気の主流になりつつある1982年半ば、新作アニメ「超時空要塞マクロス」制作のお知らせがアニメ雑誌に掲載されました。そして、そこにはガンダムファンが求めていたアニメキャラとアニメメカが紹介されていたのです!
安彦良和氏の大ファンで、「安彦キャラ」を描きまくっていた美樹本晴彦氏が担当する「超時空要塞マクロス」のリン・ミンメイ等のキャラクターデザイン、「機動戦士ガンダム」のモビルスーツの元ネタと言われる「宇宙の戦士」のデザインをしたスタジオぬえの河森正治氏のヴァルキリー等のメカデザインは明らかに「機動戦士ガンダム」の雰囲気が感じられる作品として、81〜2年頃のアニメ作品に何か物足りなさを感じていたガンダムファンの琴線に強く触れ、新番組「超時空要塞マクロス」は自分たちの不完全燃焼な気持ちを満たしてくれるではないかと期待したのでした。(超時空要塞マクロスのスタッフについてのお話はこちらの記事にも書いてます)
アニメージュ等のアニメ雑誌で情報を得てから、待ちに待った1982年10月3日、初回放送日の当日に「超時空要塞マクロス」を視聴した当時のアニメファンが忘れられないことのひとつは、放送時間が日曜日の午後2時からの放送だったことでしょう。当時のアニメの放送時間は夕方から夜7時半頃までが主流でしたから日曜日の午後にアニメが放送されたのは大変な驚きでした。(ちなみに日曜日のお昼は「クイズ・ドレミファドン」が人気番組でしたね)
そして、初回放送を視聴時の一番衝撃的な思い出は、主人公である一条輝が乗るバルキリーが主題歌のイントロと共に戦闘機用エレベーターで艦上へ現れるシーンから始まる衝撃のオープニングでした。当時のアニメでは信じられないアクションシーンをするバルキリーの戦闘シーンには本当にびっくりしたのです。
今日のブログ記事のアイキャッチは「ガンダムセンチュリー」を発行したみのり書房から発行された「超時空要塞マクロス・パーフェクトブック」。マクロスファン必読書でした。マクロスFやマクロスΔからマクロスファンになった方にも是非とも読んで欲しい一冊です。
(追記) マクロス公式サイトにても10月3日が『超時空要塞マクロス』初回放送日である1982年10月3日(日)午後2時から丸40年というアナウンスがされ、『マクロス40周年記念 メインキャスト&スタッフからお祝いコメント大公開!』とリン・ミンメイ役の飯島真理さん、河森正治氏、美樹本晴彦氏、宮武一貴氏など錚々たるメンバーの方達からのお祝いコメントがアップされています。美樹本氏のコメントの中の「マクロス画集」の作業についてが大変気になりますね!
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