特報
先日、しげの秀一先生の画業40周年を記念して原画展が11月18日〜30日、西武池袋本店別館2階の西武ギャラリーで開催されることが発表されました。
今回の原画展では「バリバリ伝説」「頭文字D」「MFゴースト」の原画、複製原画が展示されるそうです。8月29日発売の週刊ヤングマガジン第39号では「頭文字D」「MFゴースト」のコラボクリアファイルが抽選で100名にプレゼントされるキャンペーンも実施されています。
そこで、今回は80年代オートバイ・ブームの一因ともなった昭和58(1983)年から連載されたしげの秀一先生の「バリバリ伝説」を紹介しようと思います。
しげの秀一先生
しげの秀一先生は昭和33年3月8日生まれ、本名は重野秀一さんです。新潟県十日町出身のしげの先生は当時「宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」を執筆中のひおあきら先生のアシスタント後、昭和56年に「おれたち絶好調」で本格デビューを果たし、昭和58(1985)年「バリバリ伝説」の連載を週刊少年マガジンで開始します。
しげの先生の代表作にはモータースポーツの作品が多く、平成7(1995)年から18年間「頭文字D」を連載後、平成29(2017)年からは「MFゴースト」を現在連載中です。
追記 2022年11月21日にヤングマガジン(講談社)で連載されている「MFゴースト」が、しげの先生の体調不良により休載することが発表されました。11月28日発売のヤングマガジン52号から休載となり、具体的な休載期間は未定だそうです。
バリバリ伝説
「バリバリ伝説」は昭和58(1983)年から平成3(1991)年まで週刊少年マガジンで8年程連載された大ヒット作品です。昭和60(1985)年度には講談社漫画賞少年部門を受賞しました。(ちなみに同年青年部門の受賞作品はモーニングで連載していたさだやす圭先生(原作やまさき十三先生)の「おかしな二人」でした)
同時期に週刊少年サンデーで連載されていた新谷かおる先生の「ふたり鷹」と共に人気のオートバイ漫画でした。劇中では「ふたり鷹」と同じように当時の現役レーサーやメカニック関係者が多数登場し、従来の漫画ファン以外オートバイファンや現役レーサーにも大変注目された大人気漫画でした(このバイクテクニックは無理だろ〜という意見も多々ありましたが…)。
あらすじ(簡易版)
幼少の頃より16歳までアメリカで育った巨摩郡(グン)はビジネスで成功した父と離れ、日本でひとり高校生活を送る中、愛車のオートバイ・ホンダCB750F(しび子ちゃん)で同じ高校に通う親友ヒロと峠を攻める日々を過ごしていました。
グンは関西から同じ高校に転校して来た聖秀吉と峠での「ウサギとカメ」レースにどうしても勝つことが出来なかったものの、メキメキとレーサーとしての実力を成長する中、イチノセレーシングチームのオーナーの父親を持つ、やはり、同じ高校に通うみぃから高校生ライダー4人による鈴鹿4時間耐久レースの参戦に誘われます。
グン、秀吉、ヒロ、みぃの4人による鈴鹿4時間耐久レースではグンと秀吉のコンビは見事に優勝し、峠でのレースや二人の生い立ちなどで今まで対立していたグンと秀吉はこのレースを通じてお互いを理解し合い、友情を育みます。そして、秀吉は鈴鹿4耐にてポップ吉村の目に留まり、高校卒業後には念願のプロチーム入りすることが内定し、最後にグンと幾度も鎬を削っていた峠レースに出かけます。そして、いつものようにグンと峠レースをしている最中、前方にいた転倒していたライダーを避けようとした秀吉は不慮の事故に会い帰らぬ人となってしまいます。
グンは高校卒業後、秀吉の遺志を継ぐがのごとく全日本ロードレース選手権・250ccクラスに参戦し、見事ルーキーチャンピオンになります。ルーキーチャンピオンになった翌年、世界を舞台にするWGP500ccクラスにステップアップすることになったグンは高校からの同級生である彼女のあいにプロポーズをし、晴れて一緒にヨーロッパへ行くこととなります。
WGP500ではホンダのサテライトチームのライダーとして参戦しますが、ホンダのワークスチームとの軋轢や転倒を恐れずに高速でコーナーに突っ込み、強引にマシンを抑え込むファストイン・ファストアウト走行の攻撃的なスタイルが危険走行とみなされ出場停止処分にされるなどの経験しながらも、最終的にはホンダチームのエースライダーとして認められ、特別チューンされた最新のホンダマシーンを駆り、ヤマハワークスのエースライダーであるラルフ・アンダーソンと怒涛のチャンピオン争いを繰り広げ、見事、ついに世界の頂点に立つこととなります。
バリバリ伝説ファンブック
「バリバリ伝説」のコミックは全38巻出版されていますが、2015年にモーターマガジン社から「バリバリ伝説ファンブック」が発売されています。全巻の中に出て来たオートバイ車種やレース内容が一挙に説明されているので、もう一度「バリバリ伝説」を読み返そうと思い立ったけれども、全巻を読む時間が無い人にはお薦めですね。
「MFゴースト」アニメ化決定
大ヒット作品「バリバリ伝説」、「頭文字D」連載終了後も漫画を描き続け、現在も少年ヤングマガジンで大ヒット連載中の「MFゴースト」が2023年にTVアニメ化されることが決定しています。アニメーション製作は「新劇場版・頭文字D」を製作したFelixFilmが製作するようです。まだ詳細については発表されていませんが、これからの続報が楽しみですね!
追記 しげの先生の体調不良による「MFゴースト」休載に伴ってアニメ化の放送時期も延期となりました。
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