18回目の「となりのトトロ」金曜ロードショー放送

ねこバス おっさんホイホイ

金曜ロードショー

今日、8月19日の金曜ロードショーは「今年の夏も!3週連続 夏はジブリ」の2週目ということで金曜ロードショー18回目の「となりのトトロ」が放送されます。平成10(1998)年以降は2年ごとに金曜ロードショーでテレビ放送されているので、ほとんどの日本人が一度は見た作品と言えるでしょう。

「となりのトトロ」は昭和63(1988)年公開なので当ブログで扱う昭和50年代の作品ではないのですが、ちょっとだけ気になるお話をさせて下さい。

となりのトトロ

今では世界中で人気のアニメ「となりのトトロ」。トトロやネコバスなどのキャラクターグッズも世界中で売られていたり、ピクサー映画の「トイ・ストーリー3」にも登場したりして宮崎アニメの中でも人気No.1の作品のひとつでしょう。

しかし、昭和63年の映画公開時は全くの不人気で、一部ファンや評論家などには好評だったものの、興行的には大失敗だったのでした。

昭和63(1988)年の邦画収入

「となりのトトロ」は昭和63年4月に「火垂るの墓」と同時上映で公開されました。公開された昭和63年の日本はバブル期に突入しており、「風の谷のナウシカ」のヒットで一躍有名になった宮崎駿氏のアニメ作品であっても当時の時代には合わず、公開時の配給収入は6億円弱にとどまりました。

ちなみに昭和63年の邦画配給収入の第1位は「敦煌」が配給収入45億円で断トツでトップ!第2位が当時大人気アイドルだった斎藤由貴主演の「優駿 ORACION」が18億円でした。同年公開の「ドラえもん のび太のパラレル西遊記」が配給収入15億円、「ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎狂騒曲」が配給収入12.5億円ですから、「となりのトトロ」がどれだけ当時ヒットしなかったのか理解出来ると思います。

時代はジブリの時代ではなかった

昭和63年は瀬戸大橋や青函トンネルが開通したり、東北新幹線、上越新幹線が開業したりと大きなインフラ工事が完了したり、東京ドームが完成し建設業界を中心に日本経済は上昇していました。

また、文化面では村上春樹氏の「ノルウェーの森」が大ヒットし、芸能界では「パラダイス銀河」「ガラスの10代」の光ゲンジが何曲も大ヒット曲を発表しました。時任三郎氏のCM「24時間働けますか?」のフレーズで有名な宣伝のリゲインがヒットしたのもこの昭和63年でした。

日本中が活気に溢れて、バブル景気最盛期を迎えようとしていた時代でした。

「となりのトトロ」が公開された時代はこういう時代だったのです。(ちなみに「アキラ」もこの年に公開され配給収入は7.5億円、「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」は配給収入6.2億円ですから両作とも「トトロ+火垂るの墓」よりもヒットしていますね) これから未来は明るいと希望に満ちた時代に昭和30年代を懐古するような作品が大衆ウケすることは難しかったのです。

そんな「となりのトトロ」がこれほどの人気作品になったのは、後日の「もののけ姫」の大ヒットの影響もあるでしょうが、金曜ロードショーで定期的に放送されることも貢献度は大きいでしょう。

同年発表作品「トップをねらえ」との共通点

サツキの声優さんは「タッチ」の浅倉南役で有名な日高のり子さんでした。日高のり子さんは「となりのトトロ」公開と同年の昭和63年にリリースされたガイナックス製作のOVA「トップをねらえ」の主人公タカヤ・ノリコの声優さんでもあります。同じ時期に昭和30年代の女の子の役とSFロボットアニメの女子高生の役を別々に完璧にこなしているなんてさすがプロの声優さんですね。

トップをねらえ
当時、庵野監督は日高のり子さん推しという噂も

ちなみにお母さん役の声優さんは「ルパン三世カリオストロの城」のクラリスや「風の谷のナウシカ」のナウシカ役の島本須美さんでした。

2023カレンダーとなりのトトロ

本日、ちょうど三鷹の森ジブリ美術館より2023カレンダーとなりのトトロの予約受付開始のお知らせが来ていました。お値段は1980円で9月中旬より発送予定だそうです。本日放送の金曜ロードショーに合わせての予約受付開始でしょうかね。

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