ぶらり新宿散歩でアニメック跡地に驚きました

新宿2丁目のビル画像 雑記

年末年始に大好評上映されていた宇宙戦艦ヤマト放送50周年記念セレクション上映。自分は各回を「新宿ピカデリー」で観覧していたのですが、観客の年齢層が高齢で上映終了後に出口へ向かう姿の頭髪具合を見てしみじみと放送50周年の年月を感じたものでした。

新宿ピカデリー内エスカレーターから

ところで、自分は一昨年の「宇宙戦艦ヤマト4K」上映や昨年の「銀河鉄道999」の上映の際も「新宿ピカデリー」にて各作品を観賞をしたので、いつのまにか「新宿ピカデリー」がいつもの映画館になっていました。

現在の「新宿ピカデリー」は昔は「新宿松竹会館」の建物のあったところで、建物の半地下には「ウエンディーズ」があり、そこでチリコンカンを買ってお腹を満たして当時は映画を観たものでした。

いつの間にか綺麗な建物になった「新宿ピカデリー」ですが、いつ綺麗になったのか、はっきりとした記憶が無かったのでちょっと調べて見ると、「新宿松竹会館」は老朽化などを理由に2006年5月に閉館となり、2008年7月に新しくオープンしたということでした。

残念ながら閉館前の新宿松竹会館の時代の写真を自分は撮っていなかったのですが、『映写室からのつぶやき』さんの数回に渡る特集記事で懐かしい風景を見ることが出来ました。当時の乱雑とした新宿の雰囲気が見て取れます。

「新宿松竹会館」のことを思い出すと、同様に今は無き「新宿東映会館」のことも思い出されて来ました。「新宿東映会館」は自分の記憶によると「新宿松竹会館」よりも早く閉館した覚えがあります。そこで、こちらも詳しく調べて見ると2004年の1月に閉館し、2007年2月に現在のマルイアネックスとなったようで、新宿バルト9が9階から13階に入っています。

マルイアネックス(ウィキペディア画像より)

昔の「新宿東映会館」には東映アニメーションのアニメを中心としたアニメショップ「ペロ」がありました。東映アニメーションのシンボルマークとなっている劇場長編アニメーション「長靴をはいた猫」の主人公であるペロが店名でした。当時、店頭入口のワゴンセールで東映アニメーション作品のセル画が販売されていたのもいい思い出です。(ちなみに「ペロ」は東映が1980年から2001年まで全国展開して運営していたようです)

アニメショップと言えば、現在は「アニメイト」が最大手として全国に支店を持ち、世界中からアニメファンが訪れる大人気アニメショップとなっていますが、今から45年程前の1980年頃、当時の熱烈なアニメファンから絶大な人気のあった小さなアニメショップが新宿にありました。それが「アニメック」です。

アニメショップ「アニメック」は新宿御苑駅から歩いて数分のところにあるラポートビルという建物の2階にあり、ラポート株式会社の運営するそれはそれは狭いお店でした。ラポートは雑誌「アニメック」も発行しており、「アニメック」の編集部が3階より上にあったと記憶しています。

雑誌「アニメック」はいち早くマイナーなアニメ作品「機動戦士ガンダム」を特集することによりガンダム人気に火をつけたという伝説のアニメ雑誌ですが、1987年に休刊となり、また親会社であるラポート株式会社も残念ながら2003年に倒産してしまいました。

今回「宇宙戦艦ヤマト」観賞後、新宿ピカデリーから靖国通りを抜け、マルイアネックスまで来たので、何十年ぶりにアニメックの場所を訪れるために新宿御苑の方までちょっと足を伸ばすことにしました。

雑誌「アニメック」が休刊してから数年後、新宿御苑近辺に用事があり、その際たまたまラポートビルを見かけて、アニメショップも編集部も無くなってしまってもラポートビルは昔と変わらぬアズキ色(タイル?)の外壁や当時、アニメファン達が自分の所有するコレクションのセル画を見せあったりしていたビル横の階段はそのままで非常に懐かしく思ったことがありましたが、それも今から30年近く前の話です。今でもラポートビルはあるのでしょうか?

新宿御苑駅近辺を旧甲州街道沿いに歩けば必ず旧ラポートビルの前を歩くはずですが、おしゃれなカフェなどが並び当時の面影は全く無いのでどこがラポートビルなのかさっぱりわかりません。

当時、新宿御苑駅から歩いた時間から推測した距離でたどり着いた場所には昔のラポートビルの姿は無く、素敵な高層ビルが建っていました。(新宿区新宿2-1-1Googleマップすると様子がよくわかりますよ)

タワーマンション?

本当にその場所がラポートビルのあった場所なのか確信が持てなかったので、その建物の住所を確認して帰路につきました。

帰宅後、早速家にある当時のアニメックを本棚から取り出し、背表紙を見ると発行場所は新宿2-1-1と記載があり、先程のビルがラポートビルの跡地に建ったもので間違いはないようです。

アニメック6号背表紙懐かしい北極のムーシカナーシカ

ラポートビルは自社ビルでしたから倒産後、誰かの手に渡ってしまったのでしょう。

今回、昭和から慣れ親しんだ新宿松竹会館や新宿東映会館が新宿ピカデリーそして新宿バルト9と新しいビルとなり、令和の新しい新宿の様子をここでも感じたことでした。

豆知識として、アニメショップ「アニメック」の営業部長だった方が後日「アニメイト」の社長になったり、雑誌「アニメック」の副編集長(先日もヤマトトークショーで進行をしていましたね)が雑誌「ニュータイプ」の編集長となりカドカワの役員になったのは有名な話(笑)

↓当時のアニメックの詳細は故小牧元編集長の著書『アニメックの頃』がオススメです

名物編集長の故小牧氏のアニメ界への功績は大きいと思います

コメント

タイトルとURLをコピーしました